女ともだち

 

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複数の作家によって構成された「女ともだち」。
たまにこういったアンソロジー形式の文庫本を購入します。今まで読んだことのない作家の短編が読めるので、好きな雰囲気の作家に出会えるかもしれない!という期待を込めて。きっと出版社側の意図も同様なのではないかと思います。

今回は
村山由佳
坂井希久子
千早茜
大崎梢
額賀澪
阿川佐和子
島津輝
森絵都
の8名。

村上由佳は高校生の頃よく読んだ作家さん。「天使の卵」「BAD KIDS」「きみのためにできること」等。
当時、青春ものを多く書いていたので、若かった自分には読みやすかったのだと思う。その後成人してからは全く読まなくなった。なんとなく飽きてしまったのと、自分が年齢を重ねるごとに求める作風が変わってきた事が原因だと思う。

他の作家さんは初めて。

それぞれの作家の個性が出ていて、似通ったものは一つもなかったように思います。
ただ共通していたのは、女性特有の愛憎が目いっぱい詰まっていたこと。
嫉妬とか優越感とか所有欲とかで構成された世界。
女同士の友情物語に決まって出てくる感情。
これらがどの短編にもありました。

狂気すら感じるものが多く、読後感はあまり良くなかったのですが、きっとこの文庫本を手に取った方たちはこれを求めて読んでいるんだろな、と思います。

額賀澪 「こっちを向いて。」

唯一、額賀澪さんの「こっちを向いて。」は読んでいて切なく共感しました。
社会人になってからの友達作りがテーマ。私自身も大人になってから友人を作ることの難しさを常々感じていたので。

恋愛と友情は異なるものとはいえ、友情も「両想い」にならないと成立しないという現実。そして、仕事上の建前のお付き合いと、プライベートでの本音のお付き合いの垣根をどう乗り越えるのか、という難題。
そこに果敢に挑戦しようとする主人公。

お仕事や趣味を通して知り合って、素敵な方だな、と思って、もっと近しくなりたい、プライベートで会いたい、と思うような出会いがたまにある。稀なことだからこそそのチャンスを成就させたい。
でも大体が私の片思いで終わります。もしくは「あれ、思っていたのと違うな」で終わります。それくらい大人になってからの女友達づくりは難しい。
何度かの失敗を経て、諦めの気持ちが心に充満する。
だからこそ、今いる少ないけど気の合う友達を大事にしなくてはと思うのです。

 

女ともだち (文春文庫)

女ともだち (文春文庫)